一般にワーキング・ホリデー制度と呼ばれているのは,二国間・地域間の取り決めに基づき,各国・地域が,相手国の青少年に対して、自国・地域の文化や一般的な生活様式を理解する機会を提供するため、一定期間の休暇を過ごす活動とその間の滞在費を補うための就労を相互に認める制度です。
しかし、私たちが取り組もうとしているのは、日本の農村の大きな課題でもある援農型ワーキングホリデイです。今日、農村の置かれています現状は厳しく、私たちの暮らす秋津野でも同じように、日本の農村地域では,後継者および担い手不足,高齢化,遊休・廃園農地の増加といった問題に併せて,農業の担い手育成が最も重要な問題となっています。こうした担い手不足への対応策としての農村ワーキングホリデーです。これは、援農ボランテイアの仕組みと交流も取り入れて、農作業を手伝う代わりに農家に寝食を提供してもらう取り組みです。しかし、それには相互の理解と満足がなければ、こういた仕組みは持続は出来ません。ただの労働力の援農ではなくて、労働力以上の価値の発掘と、よりよいワーキングホリデイのシステム構築を目標にすすんでいます。
都市と農村が交流し、それを通じて地域を再評価するという動きがいろいろな地域や場面で出てきている。援農やワーキングホリデイで農家とかかわる。直売所で農産物を買う、農家レストランで食事をする。農産物の収穫体験や農作業体験をするなど、ここ秋津野においてねも、様々なグリーンツーリズムが行われるようになってきています。どれも、都市部の人々が、無理のない関わり方で地域を支えるということであり、その交流は農山村が自信と誇りを取り戻すことにつながっている。
明治大学の小田切教授は、都市と農山村の交流は、そういう人々が入ることによって、地域の資源を再評価できる点に大きな意味がある。交流の「鏡効果」と呼んでいるが、交流をする人間が、あたかも鏡を持ってその地域に入るように、その地域の魅力や課題を映し出す。そこを見すえることから農山村の地域づくりはスタートする。交流がもたらす経済効果などの直接効果よりも、いわば間接効果に意味がある。まさに、私たちが目指していますグリーンツーリズムでありワーキングホリデイでもあります。
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